新年明けましておめでとうございます
2012-01-08
外国人
モスキート音というのを聞いたことがあるかと思います。20代前半以下の若年層にしか聞こえない高周波の音のことで、日本でも、公園にこの音域の不快音を発生させる装置を設置し、若者の迷惑行為防止に用いられたと聞きます。
若者固有の能力が、このようなネガティブな形でしか紹介されないのは、今日置かれている彼らの状況を反映しているせいかもしれません。しかし、このような能力は、彼らの可能性を示すものに他なりません。さらに言えば、これは単に音域のみに限られるものではなく、ある種のテレパシーとして、時代の感性を突き動かしていく源泉として機能していると考えられなくもありません。明治維新などは、まさにこのような現象によって、駆動されたのではないでしょうか。
昨年を顧みれば、世界はまさしく激動の一年でした。「アラブの春」に端を発し、アメリカではウォール街占拠、ロシアではプーチン批判、チリでは教育改革、さらにギリシア、フィリピンなどでも、あたかも世界同時共鳴現象が起こったのか如く、各地でデモが起こり、70年代の若者の叛乱を彷彿とさせました。これらは、目的も経緯も異なりますが、モスキート現象的な観点から見れば、バラバラだからこそ期待が持てるのです。これらに引き較べ、我が国の若者たちの、感性が鈍磨しているかにも見えなくもありませんが、福島の問題で各地でデモが起こっているにもかかわらず、それを報道しないと言ったマスコミの問題もあるのです。そして年末には、北朝鮮でビッグニュースが流れました。
今年は辰年、昇竜は変化を暗示します。モスキート現象と絡んで、さらなる激動へと突き進んでいくことを期待します。